動名詞と不定詞(4)
動名詞も不定詞もどちらも目的語にとることができるが、動名詞と不定詞とで意味が異なるという動詞の紹介の続きです。
forget
・ forget --ing は「--したことを忘れる」
・ forget to V は「 V することを忘れる」
意味は逆ですが前ページの remember とそっくりです。
(A) The old lady forgot eating lunch.
(その老婦人は昼食を食べたことを忘れた。)
(B) Old lady, don't forget to eat lunch.
(ご婦人、昼食を食べることをお忘れにならないように。)
(A)の文では老婦人は既に昼食を食べたのに,
高齢のせいかそのことを忘れしまったという意味です。(B)の文では老婦人はまだ昼食を口にしていません。
try
・ try --ing は「試しに--する」
・ try to V は「 V しようとする」
これも日本語では違いがわかりにくいのですが、両者は鋭く違います。
(A) The boy tried eating the cake.
(その少年は試しにそのケーキを食べてみた。)
(B) The boy tried to eat the cake.
(その少年はそのケーキを食べようとした。)
(A)の文では少年はケーキを「食べる」という行為を行っています。(B)の文ではまだケーキを口にしていません。
regret
・ regret --ing は「--したことを後悔する」
・ regret to V は「 残念ながらV しなければならない」
(A) I regret eating the cake.
(私はそのケーキを食べたことを後悔している。)
(B) I regret to tell you the truth.
(残念ですが君に真実を伝えなければなりません。)
stop
・ stop --ing は「--することをやめる」
・ stop to V は「 V するために立ち止まる」
stop の場合、stop --ing の --ing は stop の目的語ですが、stop to V の to V は目的語ではなく不定詞の副詞的用法です。ですからこれまでの動詞とは文法的な仕組みが異なります。しかし、見かけ上はこれまでと同じなので注意が必要です。
(A) She stopped talking to me.
(彼女は私と話すのをやめた。)
(B) She stopped to talk to me.
(彼女は私と話すために立ち止まった。)