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動名詞

形と基本用法

動名詞の形

  動名詞は動詞に -ingをつけて作ります。-ing 形の作り方は現在分詞の作り方と全く同じです。また、動名詞は動詞と名詞が合体しているものなので、動詞と名詞の両方の性質が含まれ、例えば動名詞には時制の変化があります。動名詞の中の時制の変化というのはちょっとわかりにくいのですが、普通の動詞に基本時制や完了時制があるように、動名詞にも基本形と完了形があるのです。また、普通の文に能動態と受動態があるように、動名詞にも能動態と受動態があるのです。
  それを表にすると以下のようになります。

能動態 受動態
基本形 eating being eaten
完了形 having eaten having been eaten

動名詞の基本用法

  動名詞は動詞をもとに名詞を作る(「〜すること」という意味になる)ので、文中での働きも普通の名詞と同様に「主語」や「補語」、「目的語」になることができます。この3つの働きの中でも特に動名詞の特徴が出るのは「目的語」になる場合です。「目的語」という時、動詞の目的語と前置詞の目的語との2つの場合を指しますが動名詞はどちらの働きもすることができます。
 

主語の働き

Jogging every day is good for the health.
(毎朝ジョギングすることは健康によい。)
 
  この文の主語は一語で選ぶとしたら Jogging です。Jogging が every day という副詞を伴って主部を作っています。
Chewing gum in class is very rude.
(授業中にガムをかむことは大変無礼なことです。)
 
  この文では主語を一語で選ぶと chewing です。それが gum を伴って「ガムを噛むこと」chewing gumというカタマリをつくり、さらに「授業中に」(in class)という部分を加えて主部を作っています。ただちょっと難しいのは チューインガムという日本語があるために、まるでガムが主語のように見えてしまい、chew と gumが作る「他動詞+目的語」という構造が見えにくいことです。
  動名詞は動詞の性質も持ち合わせているので目的語をとることができるのですが、 -ingの意味を「〜すること」以外に誤解することもあり、その構造が見えにくくなるので注意が必要です。
 
※なお、動名詞が作る主部が長すぎるような場合には形式主語の It で置き換えられる場合があります。しかし不定詞の場合と違い、あまり頻繁ではないようです。
It is not good drinking and driving.
(酒を飲んで運転することは良くない。)
 
  (この文では[drinking and driving]という2つの行為を重ねて行うこと、つまり飲むことに加えてさらに運転するという行為が主語になっています。

補語の働き

 

  One of his favorite pastimes is singing in the bathtub.
(彼のお気に入りの趣味の一つは浴槽で歌を歌うことです。)
 
  この文では singing が S + V + C の C の働きをしています。なお、主語は One であり pastimes ではないので注意してください。主語が単数なので動詞が are ではなく is となっています。  

動詞の目的語の働き

 

  We enjoyed playing beach volleyball on a cold winter day.
(我々は冬の寒い日にビーチバレーを楽しんだ。)
 
 

前置詞の目的語の働き

  I'm interested in learning Roman history.
(私はローマの歴史を勉強することに興味を持っています。)