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動名詞

動名詞の完了形

動名詞の完了形

  「動名詞の形」のところでも触れましたが、動名詞にも完了形が存在します。それは having + 過去分詞という形で表されます。その用法には2通りがあります。

時間が古いことを表す完了形動名詞

  動名詞の完了形の用法を理解するために使われる表現として、「〜を誇りに思っている」という意味の be proud という表現があります。
この proud という言葉には2通りの使い方があり、1つは、
S is proud that S' + V'
という言い方であり、もう一つは
S is proud of (S')'--ing

という言い方です。
言い方は違うのですが2つは同じ内容を表すことができます。
例えば、「私は日本に住んでいることを誇りにしている。」という言い方をこの2つの言い方で表すと、1つは、
 
I am proud that I live in Japan.
 
ということになり、もう一つは、
 
I am proud of living in Japan.
 
となります。あとの文ではlivingの意味上の主語は文の主語と同じなので me [my]は書かれていません。
そこで、この文を少し変更して、
「私はその時日本に住んでいたことを誇りにしている。」としましょう。
 
すると一つは、
I am proud that I lived in Japan then.
 
となります。「住んでいた」という部分が過去形で表されるわけですね。そして同じことをもう一つの表現であらわすこととします。そのとき問題なのは、 of の後に持ってくる-ingをどうするか、ということです。I am proud that I live in Japan.の時には、of livingにすればよかったのですが、lived はどうするのか。まさか、lived + ing で livedingというわけにはいきません。そこで登場するのが完了形の動名詞です。動名詞をそのまま使ったのでは時間が古いこと(ここでは過去形)を表せないので代わりに動名詞を完了形にして用いるのです。
 
I am proud of having lived in Japan then.
 
これが完了形の動名詞の用法の一つです。  

本来の完了形であることを表す完了形動名詞

 完了形の動名詞の用法はもう一つあって、それは本来の完了の意味をもっている部分を完了の動名詞で表すというものです。
例えば、先ほどの例文にかなり似た例文として、
「私は40年間ずっと日本に住んでいることを誇りにしている」という文を2つの言い方で表してみましょう。
一つは、
I am proud that I have lived in Japan for forty years.
 
となります。それを be proud of -- ing で表すと、
 
I am proud of having lived in Japan for forty years.
 
ということになります。
 
  このように完了形の動名詞には
(1)文の動詞に比べて時間が古いことを表す用法と、
 
(2)完了形が本来もっている「完了・結果・経験・継続」
 
の2つの用法があります。
 
すると完了形の動名詞の解釈が時々曖昧になってしまうことがあります。
例えば、
 
I am proud of having lived living in Japan.
 
という文は、
 
(1)I am proud that I lived in Japan.
 
と、
 
(2)I am proud that I have lived in Japan.

 
の2つの解釈が可能です。どちらであるかは付属する副詞句や文脈によります。