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進行時制(1)

6つの進行時制

  基本時制と呼ばれる「現在時制」、「過去時制」、「未来時制」と、完了時制と総称される「現在完了時制」、「過去完了時制」、「未来完了時制」のそれぞれに進行形があります。従って全部で6種類の進行形があるということになります。

現在分詞

  進行時制の中心部分は be + -ingという形です。進行形で使われる ~ing のことを「現在分詞」といいます。現在分詞の作り方を確認します。

現在分詞( ---ing形)の作り方

(1)  多くの場合(というのは下記の(2)~(4)以外の場合ですが)、最後に -ing だけを付けます。
       play - playing, go -going, know - knowing
(2) 「子音字+ e 」で終わる語は、e を とって -ing を付けます。
       like - liking, come - coming,
       ※「母音字 + e 」で終わる場合は -ing だけをつけます。see - seeing
(3) 「1母音字+1子音字」で終わる動詞は子音字を重ねて -ing をつけます。
      run - running, stop - stopping, swim - swimming
       ※「2母音字 + 1子音字 」の場合は -ing だけです。rain - raining
(4) ie で終わる語は ie を y に変えて -ing を付けます。
      lie - lying, die - dying
 
現在分詞の -ing形の作り方は動名詞の -ing 形と全く同じです。

進行時制の形

    be + -ing が進行形の基本部分ですので、進行形はそれぞれの時制に合わせて be 動詞部分を変えることで表わされます。  

基本と完了の別 名称 be 動詞
基本時制 現在進行形 I am studying.
You are studying.
He is studying.
過去進行形 I was studying.
You were studying.
未来進行形 They will be studying.
完了時制 現在完了進行形 I have been studying.
He has been studying.
過去完了進行形 She had been studying.
未来完了進行形 We will have been studying.

進行時制の用法

(1)現在進行形

現在進行形には次のような用法があります。

現在行われつつある動作

Look! A cockroach is swimming in the bathtub!
(見て!ゴキブリが浴槽で泳いでいる!)
  
She is watching the program and laughing very loud.
(彼女はテレビ番組を観ながら大声で笑っている。)
  
  たった今行われている「動作」を表します。現在進行形としては一番基本的な用法です。ここでのポイントは「動作」という言葉です。後に詳述しますが、進行形では基本的に「動作」の動詞だけが使われます。

確定的な未来

The magician is coming here with the female elephant at four tomorrow.
(その手品師は雌の象と共に明日の朝4時にここにやって来ます。)
  
  すでにそうなることが決まっていて、もしかすると何らかの意味でその行為が始まっている、あるいはその準備がもう行われているような未来の出来事について、現在進行形を使う場合があります。ここで使われる動詞は「往来・発着」の動詞、つまり「行く」とか「来る」というような意味の動詞であることが多いとされています。come, go, start, leave(出発する), arrive(到着する)などです。

一定期間における連続的行為

He is reading Shakespeare these days.
(彼はこの頃シェークスピアを読んでいる。)
  
  現在進行形の最も基本的な時間的な幅としては now という一瞬なのですが、現実にはもっと長くても、その「今だけの瞬間」という感覚をそのまま当てはめて「今だけやっている行為」ようなことにも現在進行形を使うことができます。  例文は、普段は少年マガジンしか読まない男の子が最近はシェークスピアを読んでいる、ということに対して驚きや賞賛の気持ちがあるけれども、どちらにしてもそれは短期間であろう、という時間的意識で話されています。

「~ばかりしている」という非難

Students from the U.S. are always complaining.
(アメリカから来た学生はいつも文句ばかり言っている。)
  
本来は「今」進行中の動作をあらわすはずの現在進行形に always, constantly, all the time, という「いつも」という意味の語が伴うとき、それは単に「いつも~している」という意味ではなく、そのことに対する非難が込められています。日本語ではその非難の気持ちを「~ばかりしている」という訳で表します。


ある状態への移行「~しかけている」

The flowers in the vase are dying.
(花瓶の花は枯れかけています。)
  
die(死ぬ)、open(開く)などの「継続できない動作」を表す動詞の場合には、その動作に向かって事が起こっているということになります。日本語では「~しかけている」と訳します。