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過去完了時制

過去完了時制の形

主語 例文
全ての主語 S + had + 過去分詞 He had eaten lunch when she came.

※否定文は S + had + not + 過去分詞
というふうに hadの後ろに not をつけます。
※疑問文は Had + S + 過去分詞 というふうに、主語の前にhadを置きます。  

過去完了時制の用法

  過去完了時制が用いられるためにはまず「過去のある時点」という状況設定が必要です。過去完了時制はその「過去のある時点」までの完了・結果・経験・継続を表します。また、それらとは異質な用法として、2つの過去の出来事の順序を明確にするための「大過去(だいかこ)」という用法があります。

完了

  過去のある時点までにしてしまったこと、起こってしまったこと。
She had already finished her supper when her husband came home.
(夫が帰宅した時、彼女はもう既に夕食を済ませていた。)

結果

  過去のある時点まで、それ以前の行為の結果が残っていることを表します。
He had gone to China when she visited his house to propose .
(彼女がプロポーズしようと彼の家に行ったとき、彼は中国に行ってしまっていた。)

経験

  過去のある時までの経験を表します。
"I had never been to Mars until then."
"Me, either."

(「私はその時まで火星に行ったことがなかった。」「私もです。」)

継続

  なにかの状態が過去のある時点まで続いていることを表します。
She had been sick for three years when she met him for the first time.
(彼女が初めて彼に会ったとき、彼女は3年間ずっと病気であった。)

大過去

  2つの過去の出来事があったとします。その2つの出来事を起こった順序通りに述べる場合にはどちらも過去形を使います。例えば、父が時計を買ってくれて、それを私が翌日に早速なくしてしまったというようなことを述べるとしましょう。普通は以下のように表すことができます。
(1) My father bought me an expensive watch.
(父が私に高価な時計を買ってくれた。)
(2) I lost the watch in the train the next day.
(私はその時計を翌日電車の中でなくしてしまった。)
  
  さて、その2つの出来事を実際の順番とは逆に書いてみましょう。つまり「時計をなくした」という文から先に書きます。
(2)' I lost a watch in the train.
  続いて、その時計の由来、つまりそれは父からもらった時計であるということを書くとします。もしその文を、
(1)''My father bought me the expensive watch.
  として過去形を使ってしまうと、過去形が2つ続くことになりますから、まるで父が時計を買ってくれたということが、時計をなくした後であったという意味なってしまいます。そこで、父が時計を買ってくれたことは、時計をなくす前であったということを明確にさせるために、ここで過去完了を用います。
(1)'My father had bought the expensive watch.
  こうすることで、父が買ってくれたということが、なくしたということよりも古いということがはっきりするのです。
  このような過去完了形の使い方を「大過去」と言いますが、この完了形には、完了形が本来持っている「完了」「結果」「経験」「継続」という意味はありませんね。だって、出来事の順番通りに書いていたらただの過去形だったわけですから。