その他の助動詞

used to の用法

  used to のポイントはまず、意味が2つあるということです。すなわち、
 
@「(以前は)よく〜したものだ」という「過去の習慣」
 
  I used to play volleyball every Wednesday evening.
   (以前は毎週水曜日の夜にバレーボールをしたものです。 )
 
と、
 
A「(かつては)・・・だったものだ」という「過去の状態」
 
There used to be a huge cave around here.
   (かつてはこのあたりに大きな洞窟があったものだ。 )
 
です。 次に大切なのは、この表現と非常に紛らわしい be used to --- ing 「---するのに慣れている」との区別です。「慣れている」の used は助動詞ではなく形容詞です。ですからこれを使うときは、be 動詞や be 動詞に相当する語(get 「〜になる」など)が必要です。 また、「〜に慣れている」の「〜に」にあたる to は (老人「に」親切にしなさい → Be kind to old people.)の「〜に」と同じで「前置詞」なので、その後に動詞を持ってくる時は動名詞の形にしなければなりません。
 
  He is not used to using chopsticks.
   (彼は箸を使うのに慣れていない。 )
 
最後に、used to のポイントとして大切なことは、used to と意味が似ている would の用法との 共通点と相違点をはっきりさせておくことです。 would にも、「過去の習慣」を表す用法があって、これはしばしば often を伴って使われます。
 
We would often steal the persimmons from the tree of the house.
   (よくその家の柿を盗んだものだ。 )
 
この would は「過去の習慣」を表すという点では used to 原形 とほぼ同じなのですが、一つだけ used to とは決定的な違いがあります。 それは, would は「動作動詞」しかとらず、「状態動詞」はとらない、ということです。
 
(×) I would live in Spain when I was a soldier.(×)
   (兵士だったころスペインに住んでいた。 )
 
という文では live というのは「住んでいた」という状態動詞なのですが、いかにも不自然です。
 
このような場合は used to を使います。
 
(〇) I used to live in Spain when I was a soldier.(〇)
   (兵士だったころスペインに住んでいた。 )
 
これでバッチリ。
 
used to については、以上の4つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

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